~コンパウンドボウのチューニング新時代到来!XTS™チューニングシステムとは?
投稿:2026年8月26日HOYTの2027年ターゲットモデル、【コンセプトXTS】に搭載されたHOYT独自のチューニングシステム、
「XTS™チューニングシステム」の仕組みとチューニング法を解説していきます。

近年各コンパウンドメーカーがこぞって競っているのが、カムポジションのチューニング機能です。
グリップにかかるトルクは人それぞれなので、その人に合わせて弓を調整する必要があります。
ここでいうチューニングとは【ペーパーチューニング】のことで、至近距離でペーパーを射ち抜き紙の裂け方を見て、矢がまっすぐに紙を通過するようにカムの左右のポジションを調整するというものです。
マシューズの無段階でリムを左右に動かしてチューニングする【リム シフトテクノロジー】
BOWTECHは、カム軸を左右にマイクロ調整してカムポジションを動かす【DeadLock® Lite Cam System】
PSEは、カムをリムから外すことなく、スペーサーの交換で簡単にカムポジションを微調整することが可能な【EZ.220スナップスペーサーシステム】を採用しています。
ELITEはリムポケットを動かす【S.E.T.テクノロジー】など、各メーカーがそれぞれ工夫しています。
HOYTの2027年ターゲットコンパウンドボウのフラッグシップモデル【コンセプトXTS】に搭載された
【XTS™】は、4枚のリムのデフレクション(負荷)を微調整することにより、
カムのポジションをマイクロ調整することを可能にした、これまでにない画期的なチューニングシステムです。
【XTS™】は、単にペーパーチューニングの手間を省く―ボウプレス不要で、素早く・簡単に・高精度な調整が可能といううだけではなく、さらに多くのチューニングシステムが対応できない 上下の矢飛び まで補正できる点が大きな特徴です。
調整後に的中位置が変わりにくい設計も含め、これまで以上に迷走しないチューニングを可能にするシステムと言えます。
2026年プレミアム・ハンティングボウ Carbon RX-10 と Alpha AX-3 に初めて搭載された【XTS™】は、
極寒のアラスカから灼熱のアフリカまで、さまざまな環境でエンドユーザーによってテストされており、その信頼性の高さは実証済みです。

XTS™チューニングシステムのアドバンテージ
一般的なチューニングは主にペーパーチューニングの 左右の裂け方 を、レスト位置調整やスペーサー(シム)で調整することが中心です。一方【XTS™】は、リムポケット内の調整ボルトで各リムにかかる抵抗(強さ)を変え、矢が離れる瞬間の挙動を微調整できます。その結果、以下をカバーします。
- テールライト/テールレフト(左右方向の裂け)
- テールハイ/テールロー(上下方向の裂け)
つまり【XTS™】は、左右だけでなく上下も含めた“2次元”の微調整を、レンチ1本で完結させることを狙った仕組みです。
【XTS™】は、リムポケット前面に設けられた調整用ホールからアクセスできるチューニングボルトを回すことで、特定のリムの抵抗を増減させます。これによりパワーストローク中の挙動が変わり、ユーザーのトルクのかけ方に合わせたバランスに調整できるのです。ポイントは “バランス” です。
片側のリムの負荷を強めたら、反対側は同量だけ負荷を弱めるなど、左右(または上下)のバランスを取ることで、ドローウェイト変化を抑えながら調整できます。

XTS™ペーパーチューニング:実際の流れ
1)まずは初期設定の確認
アローレストは目分量で弓の中心に合わせます。
HOYT推奨の初期設定位置は、サイトウインドウ面から13/16インチ(許容範囲 3/4〜7/8インチ)です。そのうえで、【XTS™】に入る前に以下を確認します。
- ノッキングポイント
- カムタイミング
- ベインクリアランス(クリアランス不良がないか)
- その他、基本的なセットアップ要素
2)ペーパーチューニング
安全な場所(射場の近射スペースなど)で、至近距離からペーパーを射ち抜き、裂け方を確認します。
3)「ライトティア(ノック側が右に裂ける)」なら右側のチューニングボルトで補正
右に裂ける場合:
- 調整前にリムポケットの シャトルロッキングボルト を1/2回転ゆるめます。
- 右側(トップリム右側/ボトムリム右側)のチューニングボルトを 時計回りに回し、リムの抵抗を強めます。
- まずは 1/2回転 など小さく調整して再度射ちます。

そしてバランスを取るために、
- 左側(トップリム左側/ボトムリム右側)は同量だけ 反時計回りに回してリムの抵抗を弱めます。

4)「レフトティア(ノック側が左に裂ける)」場合
- 左側のチューニングボルトを時計回りに回し抵抗を強めます
- 右側のチューニングボルトを反時計回り回して抵抗を弱くします

裂けめが大きいほど調整ボルトを回す量を増やします。HOYTは、工場出荷位置から 最大約3回転 まで調整可能としています。
左右に大きくさける場合は、カムのポジションをシムで調整する必要があります。シムでカムの左右のポジションを合わせてから、【XTS™】によるチューニングを行ってください。
また、ストリングのフェイスコンタクトが強すぎると、どんな調整を行っても左右に大きく裂けることがあります。【XTS™】による調整やシムの入れ替えを行っても変化が見られない場合は、アンカーをチェックしてください。
5)上下に裂ける場合
- ハイティア(ノック側が上に裂ける):トップリム側のチューニングボルトを反時計回りに回して、リムの抵抗を弱めます。さらに、ボトムリム側のチューニングボルトを時計回りに回して、リムの抵抗を強めます。

- ローティア(ノック側が下に裂ける):その逆の調整(トップリム側を強めて、ボトムリム側を弱めます)を行います。

上下に大きく裂ける場合は、上下のカムのタイミングが合っていない、ノッキングハイトが合っていない、クリアランスなどの問題が関わっている可能性があるので、初期設定の各要素をまず確認する必要があります。
6)最後にシャトルロッキングスクリューを締めてロックする
ペーパーチューニングが完了したら、緩めていた シャトルロッキングスクリュー を締め直して完了です。

チューニングで「迷子にならない」ためのポイント
- XTS™の調整範囲は「1インチ未満」
左右に1インチ以上裂ける場合は、カムのシムを入れ替えて1インチ以下におさめてから調整する必要がある。 - 左右の調整は反対側も同量だけ逆方向にすると、ピークウエイトが変わらない。
例:トップリム右側を時計回りに1/2回転分強くしたら、トップリム左側を反時計回り1/2回転分弱くする。 - 上下の裂け目も同様に、反対側も同量だけ逆方向に調整すると、ピークウエイトが変わらない。
トップリム側を時計回りに1/2回転分強くしたら、ボトムリム側を反時計回りに1/2回転分弱くすることpによって、ドローウェイト変化を抑えることができる。 - 左右方向の問題→ 上下方向の問題の順に直す。
左右を直したら上下が消えるケースが多い。 - 迷子になったら、全チューニングボルトを初期設定位置に戻してやり直す。

【XTS™】で広がるチューニングの可能性
【XTS™】は単にペーパーチューニングだけでなく、ベアシャフトチューニングやさらに高度なラインチューニングのようなグループチューニングにも活用できそうです。【XTS™】によってコンパウンドのチューニングをより高度に、しかも簡単で再現性の高い方法で行うことが可能になります。
ベアシャフトチューニングでは、ベアシャフトが羽根付きの矢の左に刺さった場合は、ペーパーチューニングのレフトティアと同じ手順で調整する(左側のチューニングボルトを締める)ことで、ベアシャフトを羽根付きの矢に近づけていくことが可能です。
ラインチューニングのようなグルーピングのデータを取りながら行うチューニングでも、ノッキングポイントやレストの調整を行う代わりに【XTS™】でマイクロチューニングを行うことが可能です。
画期的な【XTS™】チューニングシステムを搭載した、HOYTの2027年モデル【コンセプトXTS】のご予約・お問い合わせは、渋谷アーチェリーONLINE店、世田谷店までお気軽にお問い合わせください!
