~カイル・ダグラス選手マシューズへ電撃移籍!

投稿:2024年1月7日

 昨年末ボウテックから突然スポンサー契約の打ち切りを宣告され動向が注目されていたカイル・ダグラス選手ですが、2024年はマシューズと契約したようです。カイル・ダグラス選手は主に3Dターゲット競技で活躍しているコンパウンドシューターなので日本ではあまり知名度が高くないかもしれませんが、60年近い歴史を誇る世界最大級のインドアアーチェリーイベント【ベガスシュート】のチャンピオンシップ部門を2連覇したことがある数少ないシューターの一人で、パンチショット四天王*の一人でもあります。ちなみに、四天王の一人「ミスターパンチショット」ティム・ギリンガム選手も、カイル・ダグラス選手と同時にボウテックから突然契約を打ち切られてマシューズに移籍しています。

 *パンチショット四天王カイル・ダグラス選手の他にマイク・シュルッサー選手、ジミー・ラッツ選手、ティム・ギリンガム選手(あくまで個人の意見です…)

 カイル・ダグラス選手は弓具をコロコロ変えることを好まず、BOWTECHと契約するまでプロになってからずっとPSEのスタッフシューターでした。2023年にBOWTECHと4年間の複数年契約を交わしていたにもかかわらず、経営方針の転換により最初の1年目の途中で突然契約打ち切りとなったのです。カイル・ダグラス選手の2023年シーズンの成績が振るわなかった訳ではなく、むしろ3Dのメジャーな大会で新記録を更新したり、年間最優秀選手に選ばれたりと大活躍だったのでカイル・ダグラス選手にとっては、まさに青天の霹靂の一方的な契約打ちきりだったのです。

 2024年シーズンの弓を選ぶにあたって、カイル・ダグラス選手はいろいろなメーカーの弓を試してみたそうです。プロだから契約金が高いメーカーを選ぶと思われがちですが、勝てなければ元も子もないので、カイル・ダグラス選手のようなフルタイムのシューターは自分が納得する弓しか使わないものなのです。マシューズ【TRX38】を友達から借りて試してみて、「狂喜するほど素晴らしい、とは言わないけれど良い弓」とマシューズには好印象を持ったそうです。そして【タイトル38】を初めて射ってみた時の感想が、「すげー、全く別物だ!」というもので一目惚れだったようです。「初物効果」を割り引いても、ホールディングした時の安定感とミスに対する寛容さがずば抜けて良い、従来の弓と比べ物にならないくらいの別次元の弓というのがカイル・ダグラス選手の【タイトル38】の評価でした。

 カイル・ダグラス選手も含めてトップシューターの【タイトル38】の第一印象で多いのが、「ホールディングの安定感が格段に良くなっている」というものです。ティム・ギリンガム選手もホールディングの安定感の高さを強調しており、過去数年悩まされていたエイミング時のドットの動きの問題が解消されたとポッドキャストのインタビューで語っていました。国内でも【タイトル38】を使い始めた方は、ホールディングの安定感の高さやミスに対する寛容さを実感されているようです。

 PSEでは【サイテーション36】BOWTECH【レコニング36】と軸間距離36インチのモデルをずっと使ってきたカイル・ダグラス選手ですが、マシューズに移籍するにあたって選んだのは軸間距離38インチの【タイトル38】でした。軸間距離38と36の両方ある中から【タイトル38】を選んだのは、【タイトル36】をあまり試せていないというのもありますが、何よりアンカーの感じなど違和感がなかったということで【タイトル38】なのだそうです。リムの動き方を見てみるとわかるのですが、PSEの弓ではフルドローした時の軸間距離の変化はだいたい2インチくらいなのですが、【タイトル38】の場合は3インチくらい縮まります。軸間距離38インチの【タイトル38】をフルドローすると、軸間距離は35インチくらいになるので、他のメーカーの3軸間36インチモデルと比べて違和感なく射てるということが言えるかもしれません。

 カイル・ダグラス選手がもう一つ評価していたのが【タイトル38】と【タイトル36】専用の【マッチストリング】です。慣らし期間がほぼ要らないくらい安定しているとのこと。カイル・ダグラス選手はアーチェリーショップを持っていて、マシューズのコンパウンドの調整やストリング交換の経験も豊富ですが、従来のゼブラストリングとは雲泥の差のクオリティーと評価しています。

アンカーウエイトシステム

 ハンドル下部にセットされている【アンカーウエイトシステム】については、カイル・ダグラス選手は取り外して使用しているようです。【アンカーウエイト】は8オンス(約220グラム)のブラスウエイトでハンドルの重心を下げて弓の姿勢を安定させる効果がありますが、カイル・ダグラス選手の場合は【アンカーウエイト】がない方がホールディングが安定したので外しているとのこと。
 【アンカーウエイト】がついた状態ではグリップの中心で弓の上下のバランスが取れた状態ですが、外すとトップヘビーになります。スタビライザーやサイトを付けない状態で弓を構えると上のカムが手前に返ってくるようなバランスですね。実はHOYTの【ストラトス】やPSEの【スープラX】なども同じようなバランスになっているので、最近のターゲットモデルの流行なのかもしれません。

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マシューズ TITLE38仕様
■軸間距離:38インチ
■スピード:330FPS
■カム:スイッチウエイトカム
■レットオフ:70%・75%・80%
■ストリングハイト:7インチ
■引き尺:26‐31.5インチ(モジュール交換式・0.5インチ単位)
■ピークウエイト:50・55・60(65・70)ポンド

マシューズ TITLE36仕様
■軸間距離:36インチ
■スピード:336FPS
■カム:スイッチウエイトカム
■レットオフ:70%・75%・80%
■ストリングハイト:6.5インチ
■引き尺:25‐30.5インチ(モジュール交換式・0.5インチ単位)
■ピークウエイト:50・55・60(65・70)ポンド

■ハンドルカラーバリエーション:ブラック、ホワイト、メタリックレッド、オプティックイエロー、ディープティール、ミント、エレクトリックグリーン
■リムカラーバリエーション:ブラック、ホワイト